はじめに
前回までは、30代で初めて購入した1軒目のマンションについて、高金利時代の住宅ローンや、つなぎ融資などの体験を書いてきました。
前回のシリーズの記事
平成初期のマンション購入記、全3回
今回からは、2軒目のマンション購入についてのお話です。
1軒目を購入した頃とは時代が変わり、不動産市場は大きく冷え込んでいました。現在のように新築マンションが抽選販売になるような状況とは違い、販売会社も苦戦していた時代です。
そんな時代背景のなかで、私は2軒目としてタワーマンションを購入することになりましたが、個人的な理由により、購入直後に賃貸に出し、その後の売却に至るまでを、3回に分けて書いています。
第1回では、当時の不動産市場の状況と、そのなかで2軒目となるタワーマンションを購入するまでを記載します。
このシリーズの記事
- 第1回 不況の時代に購入した2軒目のマンション(この記事)
- 第2回 キャンセル寸前から始まった賃貸経営
- 第3回 保有5年の売却で見えた、本当の収支
新築マンションでも値引きが当たり前だった時代
平成初期は新築マンションは「値引きなし」が当たり前だった
私が1軒目を購入した平成初期は、マンション価格も高く、住宅金融公庫の金利も3%台という時代でした。
その後、景気は悪化し、不動産市場も様変わりします。
マンション価格は下落し、新築マンションでも思うように売れません。不動産会社の再編や合併の話も珍しくなく、業界全体が厳しい状況でした。
それまでの常識では、新築マンションの価格は最初に決められており、売れ残った物件以外が値引きされることはまずありませんでした。大手デベロッパーともなれば、ブランドイメージを守るために直接の値引きは避け、「諸費用はこちらで負担します」「オプションを無料で付けます」といった形で実質的なサービスを行うのが一般的だったのです。
商談は値引きの話から始まった
もちろん、新築マンションでも値引きがあるという話は耳にしていました。ただ、私が驚いたのは、そのタイミングでした。
モデルルームを見学し、商談テーブルに案内されると、営業担当者の第一声が値引きの話だったのです。
「通常の価格表から、今ならこれだけ下げられます。」
まだこちらは価格交渉をしたわけでもありません。
最初は驚きましたが、その後に見学した他のモデルルームでも同じような商談が続きました。私が回った3か所ほどでは、どこも商談の最初に値引きの話から始まったのを覚えています。また、購入を見送ったマンションの中には、販売をいったん中止し、価格を見直してから販売を再開した物件もありました。
今振り返ると、それほど新築マンションの販売が厳しい時代だったのだと思います。
社宅跡地のマンションが増えていた
この頃は、大企業が社宅や社員寮を整理する動きも進んでいました。駅に近い広い土地がマンション用地として売却され、それまで住宅地としてはあまり出てこなかったような場所にも、新築マンションが建設されるようになります。
人気エリアの物件は比較的順調に売れていましたが、それ以外の物件は価格を下げながら販売されることも珍しくありませんでした。現在とはずいぶん違う市場環境だったと思います。
高層階を選んだ理由
50㎡以上だけは譲れなかった
当時、私は通勤時間の長さに悩まされており、勤務先に近いターミナル駅周辺でのマンション購入を検討し始めていました。
情報収集やモデルルーム見学を重ねるうちに、「この価格なら購入できそうだ」と感じるようになります。そんな中で見つけたのが、約1,000戸の大規模タワーマンションでした。
総戸数が多かったこともあり、私が見学した頃も販売が続いており、実際の部屋を見学することができたため、図面だけでは分からない眺望や部屋の雰囲気を確認しながら検討できたのは、安心材料になりました。
「タワーマンションは高そう」というイメージがあったので、最初はあまり購入対象として考えていませんでした。それでも価格を見てみると、予想していたほど高くありませんでした。
私は当時、一人で住む予定でしたが、将来、売ることになっても、貸すことになっても困らない物件を選びたいと考えていました。そのため、住宅金融公庫の融資基準を満たす50㎡以上という条件だけは譲りませんでした。
条件に合う50㎡超の大型1LDKが3,000万円台前半で販売されており、十分に購入を検討できる価格だったのです。
結果的には、この時に考えていたことが、その後の賃貸や売却でも役立つことになります。その話は、第2回・第3回で詳しく書きたいと思います。
低層階の予定が25階になった理由
当初は、低層階で十分だと思っていました。以前住んでいたマンションでは、エレベーターを待つより階段を使うことが多かったからです。
ところが営業担当者から、
「タワーマンションの非常階段は、防犯上の理由もあり、普段は自由に利用できる構造にはなっていません。」
と説明を受けました。それなら低層階にこだわる理由はありません。
実際に25階の部屋から景色を眺めると、開放感は想像していた以上でした。価格も予算内だったことから、この50㎡超の大型1LDKを購入することに決めました。
まとめ
こうして、私の2軒目となるマンションは、タワーマンションになりました。
- 立地:首都圏のターミナル駅からすぐの大規模タワーマンション(約1,000戸)
- 間取り・階数:50㎡超の大型1LDK(25階)
- 購入価格:3,000万円台前半
購入した当時は、この部屋でしばらく暮らすつもりでいました。しかし、その後、家族の事情が変わり、自分では住めなくなってしまいます。
次回は、このマンションを賃貸に出すことになった経緯と、初めてマンションオーナーとして経験したことについてお話ししたいと思います。
このシリーズの記事
- 第1回 不況の時代に購入した2軒目のマンション(この記事)
- 第2回 キャンセル寸前から始まった賃貸経営
- 第3回 保有5年の売却で見えた、本当の収支


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