【平成初期のマンション購入記】金利6%の激変と、銀行のミスを逆手に取った「セルフ抵当権抹消登記」の裏舞台【返済編】

マイホーム体験記

はじめに

平成初期のマンション購入記、これまでは購入時のドタバタ劇をお届けしてきましたが、今回は誰もが気になる「ローンの返済編」です。

入居直後にいきなりかかってきた銀行からの督促電話、福利厚生の激変、そしてローン完済時に起きた「銀行の大ポカ」を逆手に取った、ちょっと特殊な節税(?)エピソードまで、赤裸々にお話しします!


1. 入居直後の大ピンチ!「つなぎ融資」の督促電話とローンの現実

無事に入居を終えてホッとしたのも束の間、私の元に一本の電話がかかってきました。融資を受けた銀行からです。

「のびたさん、つなぎ融資の利息の入金が確認できていないのですが……」

一瞬で血の気が引きました。 公庫の本融資が始まるまでの間、マンション最寄り駅の都市銀行で「つなぎ融資」を受けていたのですが、その口座への入金をすっかり忘れていたのです。

「何千万円も借りているのに、最初の返済から遅れてしまった……。このまま一発で破産してしまうんじゃないか!?」と、頭の中が真っ白になり、心臓がバクバクと音を立てたのを今でも覚えています。

恐る恐る銀行に確認すると、「遅れた分の利息を次回合わせて入金してもらえれば大丈夫です。利息にさらに利息がつくようなことはありませんから」とのこと。追加のペナルティ費用なども必要ないと分かり、心の底から安堵してヘナヘナと座り込んでしまいました。

普段使っていない銀行だったこともあり、完全に油断していましたが、これが私のローン生活のハラハラする幕開けでした。

その後、35年分の返済予定表が送られてきて、中身をじっくり見てさらに愕然としました。 最初のうちは「元利均等返済」のため、毎月支払うお金のほとんどが利息に消えていき、元本がこれっぽっちも減っていなかったのです。 「最初の5年間は住宅取得減税があるから……」と自分を納得させつつも、借金の重みをずっしりと感じた瞬間でした。


2. 頼みの綱だった「金利6%の社内預金」の激変と、最初の繰り上げ返済

前編でお話しした通り、当時の私の心の支えは「金利6%」という破格の社内預金でした。公庫のローン金利(約3.5%前後)を大きく上回る逆ザヤ状態だったため、あえて手をつけずに運用していたのです。

しかし、世の中そんなに甘くはありませんでした。 マンションを購入してから比較的すぐ、日本の超低金利時代への突入に伴い、この社内預金の金利が劇的に引き下げられてしまったのです(あるいは制度自体が縮小されたのかもしれません)。

「これなら手元に置いておく意味はない」と判断し、入居から6年目、住宅取得減税の期間が終わるタイミングで、その社内預金を取り崩して「最初の繰り上げ返済」を決行しました。

繰り上げ返済で知った、もう一つのショック

元本を減らして少しでも楽になろうとした私ですが、ここでまた一つ勉強代を払うことになります。 当時の公庫ローンには「ステップ金利(当初の5年または10年は金利が低く、その後高くなる仕組み)」のような設定があり、ちょうど繰り上げ返済をしたタイミングが、金利が3.1%から3.3%へと上がる時期と重なってしまったのです。

「せっかく元本を減らしたのに、金利が上がっちゃうの!?」と、当時は少しショックを受けました。繰り上げ返済は万能ではないのだと、身をもって知った経験です。


3. 完済時の事件!銀行の計算ミスを逆手に取った「実利」の交渉

その後もコツコツと繰り上げ返済を続け、ついに念願の「最終返済(完済)」の日を迎えました。 長年お世話になった最寄り駅の都市銀行は、時代の流れでとっくに支店がなくなり、ATMだけになっていましたが、手続きは淡々と進みました。

……が、ここでまさかの事件が起きます。 なんと銀行側が、最終的な返済金額の計算を「数円〜数十円」多く間違えて、私に過剰に振り込ませていたことが発覚したのです!

金額の大小ではありません。天下の都市銀行が、顧客のローンの最終計算を間違えるなど、あってはならないことです。「これまでの何千万という返済の計算は本当に大丈夫だったのか?」と不信感が募りました。

結局、支店の課長が菓子折りを持って私の会社まで謝罪に来ましたが、彼らは「文書での謝罪」だけは頑なに拒否してきました。 少し怒りが収まっていた私は、ふと考えました。 「ここで謝罪文をもらっても、私の懐は痛くも痒くもない。どうせなら『実利』を取ろう」と。


4. 銀行の負い目を活かして、自分でやった「抵当権抹消登記」

ローンを完済すると、マンションに設定されていた「抵当権」を消すための登記手続き(抵当権抹消登記)が必要になります。通常は銀行指定の司法書士に頼むため、数万円の手数料がかかります。

自分でやれば安上がりですが、そのためには銀行側から「委任状」や「解除証書」といった重要書類を直接預からなければならず、普通は「こちらで司法書士を手配しますから」と、個人にはなかなか渡してくれません。

そこで、計算ミスという致命的な弱みがある銀行に対し、こう切り出しました。 「今回のミスは不問にします。その代わり、抵当権抹消に必要な書類をすべて私に直接引き渡してください。自分で登記をやります」

銀行側は二つ返事で承諾し、すべての関係書類を私に渡してくれました。 ネットで申請書の書き方を調べ、書類を作成し、平日に法務局へ。申請と受領で計2回足を運ぶ必要はありましたが、驚くほどスムーズに、自分ひとりの手で「抵当権抹消登記」を完了させることができたのです。司法書士代も浮き、最高の達成感を得ることができました。


全体のまとめ

振り返れば、最初のつなぎ融資のうっかりミスから始まり、金利の激変、そして最後の銀行のポカを逆手に取ったセルフ登記まで、山あり谷ありの35年(実際は繰り上げ返済で短縮)のローン生活でした。

銀行のミスを突いて「自分で登記をやる」と言い放ったあの瞬間は、長年ローンを返し続けた私なりの、銀行に対するちょっとした意地だったのかもしれません(笑)。

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