【平成不況の逆張り】新築なのに商談即値引き!?3,000万円台の「25階新築タワーマンション」を決断した理由

マイホーム体験記

はじめに

前回までは、私が30代で初めて購入した1軒目のマンションにまつわる「金利6%の衝撃」や「つなぎ融資のハラハラ劇」をお届けしてきました。

今回は、そこから時代が少し進んだ「2軒目のマンション購入」のお話です。 1軒目の時とは打って変わり、不動産業界はまさに“暗黒の時代”を迎えていました。そんな不況の真っ只中で、私がなぜ25階の新築タワーマンションを契約することになったのか、当時の驚きの裏舞台をお話しします。


1. 「新築が商談即値引き」不動産業界の暗黒時代

私が1軒目のマンションを購入した時は、金利も高く、マンション価格もバブルの名残で高額でした。しかしその後、景気は急激に悪化。不動産会社にとっては、まさに受難の時代が到来します。

マンション価格は下落し、下げても売れない。中堅どころの新築マンション販売会社は、生き残りをかけた合併や再編の動きを加速させていました。

それまでの常識では、新築マンションの価格は最初にカチッと決められており、売れ残った物件以外が値引きされることはまずありませんでした。大手デベロッパーともなれば、ブランドイメージを守るために直接の値引きは避け、「諸費用をこちらで負担します」「100万円分のオプションを無料でつけます」といった形でお茶を濁すのが一般的だったのです。

ところが、この時は違いました。 新築のモデルルーム見学を終え、いざ商談の席についた瞬間、営業担当者から「通常の価格表から、今ならこれだけ下げられます」と具体的な値引き提示が飛び出してきたのです。

「1期を逃すとどんどん価格が上がっていく」という現在のマンションバブルからは想像もつかない、買い手市場の時代でした。


2. 大企業の社宅跡地が放出され、駅近の優良物件が続々と登場

不景気の波は、マンション用地の供給にも大きな影響を与えていました。 業績が悪化した大手企業が、リストラや資産整理の一環として、都市部の一等地に持っていた「社宅」を次々と売却し始めたのです。

それまでは、駅近くの好立地な土地なんて滅多に市場に出回ることはありませんでした。しかしこの時期は、本来なら一般の人が手に入れられないような一等地の社宅跡地が、どんどんマンション用地として放出されていったのです。

もちろん、そうした超一等地の物件は人気が集まりますが、それ以外の普通の物件は、大幅な値下げをしないと太刀打ちできない。そんな二極化の波が押し寄せていました。


3. 「低層階で十分」と思っていた私が、25階のタワーマンションを選んだ理由

当時、私は通勤時間の長さに悩まされており、勤務先に近いターミナル駅周辺でのマンション購入を検討し始めていました。 情報収集やモデルルーム訪問を重ねるうちに、「今のこの状況なら、価格もお手頃だし、決して手の届かない金額ではないな」と確信するようになります。

そんな中、そのターミナル駅で1,000戸弱の大規模タワーマンションが建設されているのを見つけました。建物自体はすでに完成していましたが、販売会社が複数入っていたためか、売り出しのタイミングが少し遅れている風変わりな物件でした。

「タワマンなんて、きっと高いんだろうな……」

そう思いつつも、冷やかし半分でモデルルームを訪問してみると、予想に反して全く高くない。 私は当時単身で住む予定でしたが、将来もしライフステージが変わっても困らないよう、「後々で売りやすい(または貸しやすい)こと」を最優先に考えていました。そのため、住宅金融公庫の融資基準をクリアし、登記簿上でもしっかり50㎡を超える物件を探していたのですが、なんとそれが3,000万円前後の価格で出ていたのです。

「階段が使えない」という営業の一言で高層階へ

当初、私は「低い階で十分だな」と思っていました。というのも、当時住んでいたマンションが5階で、エレベーターが1台しかなく、上の階に止まっていると待つのが面倒で、よく階段で上り下りをしていたからです。

ところが、営業担当者から思いもよらない説明を受けます。 「タワーマンションの非常階段は、防犯や安全上の理由から、普段は外からドアが開けられないようにハンドル(取っ手)にカバーがついているんです。日常的な上り下りには使えませんよ」

それなら、低層階にこだわる意味はあまりありません。思い切って予定価格を聞いてみると、高層階でも十分に予算内でした。 建物はすでに完成していたため、実際の部屋に入って外を眺めることができたのですが、やはり25階からの圧倒的な眺望と開放感を目の当たりにすると、「これは素晴らしいな」と胸が躍りました。

こうして私は、25階にある50㎡超の大型1LDKの契約書に、サインをすることに決めたのです。


まとめ(次回の予告)

こうして私の2軒目となる、初めてのタワーマンション生活がスタートすることになりました。

実はこの後、家族の事情が変わり、せっかく購入したこの部屋に自分自身は住めなくなってしまうという、まさかの展開が待ち受けています。しかし、最初に仕込んでおいた「公庫基準を満たす50㎡超」という戦略が、その後の「賃貸運用(資産形成)」として、私の老後を支える大きな武器へと化けていくことになるのです……。

また、賃貸や売却となった時には、大規模物件だからこそ、ライバルも多くなりがちで、高層階を購入していたことが、結果的に、その後の賃貸、売却に有利に働くこととなりました。

当時のリアルな家賃収入や、5年後にいくらで売却できたのかという生々しい数字については、こちらの記事で詳しく公開していますので、ぜひあわせて読んでみてください!

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